不安感はなぜ現れるのか?
不安感を抱いているがために行動を躊躇してしまった、という方は多いでしょう。
不安感は自分にとって決して良いものではありませんね。
ところでみなさんは、不安感の正体を知っていますか?
漠然と分かっていても、その正体がどういったものなのか、捉えきれている方は少ないように感じます。
そこで本記事では不安感はなぜ現れるのか?そしてその対処法は何なのか?について解説していきます。
不安感は必ずあなたの邪魔をする
不安感とは、近未来に訪れるかもしれない、あなたにとって不都合な現象です。
家の鍵をかけ忘れたかどうかの不安、寝坊に対する不安、明日のプレゼンでヘマをしてしまう不安、失業の不安、 重病を発症する不安、など…
また、不安感は、あなたが夢や目標など描く時に必ず邪魔をしてきます。
「そんなことは無理だ、前に一度失敗してる」「人に笑われるぞ、いい年をして」といったように。
不安感の強度が身体的に高まると、それは恐怖へと変わります。
恐怖は、例えば、MRI検査で閉所恐怖症を発症したり、額に脂汗をもたらしたり、ガタガタと震えがきたりと身体的拒否反応をつくりだします。
なぜ不安感は現れるのか?
不安感が現れる理由は、人間の身体的機能に由来します。
脳は現状を変えることに抵抗します。
身体にはホメオスタシス(恒常性維持機能)が備わっており、気温が上がると汗をかいて、体温を維持したり、血圧、心拍数を最適化したりと身体全体を現状のまま維持しようとします。
いわゆる、バランサー的機能ですね、
この身体的機能は情報空間、つまり脳内にも同じように働きます。
あなたの作り上げた信念や考え方を、既存のフレームに閉じ込め、そこから出ようとすると、もとの鞘に戻そうとします。
この戻す役割を担う、強力なリバースパワーの一つが不安であり恐怖なのです。
まず、このカラクリをしっかり理解して下さいね。
つまり、適切なトレーニングされていない一般的な思考法では、必ず不安感は出てくるということです。
不安感は適切な思考で抑えられる
理由のない不安感、恐怖感。
これは幼児が、未知のものや場所に恐れを抱き、泣き出すようなものです。
幼児の脳はまだ感情を制御できません。
感情脳の扁桃体を抱え込む前頭前野が発育途上だからです。
大人は違います。
高所恐怖症などは、いかに安全性が高いかが理解できれば、後は慣れで克服できます。
「私には無理です」という人は、克服する必要がないか、感情に思考が負けているからです。
よくある「そうは言ってもね…」となるのです。
適切にトレーニングされた思考は、感情を抑え込むことができます。
不安感や恐怖感も直ちに排除できるはずなのです。
自分と向きあい、不安や恐怖の理由を突き止め、自分にできる対策や措置を見つけ、実行する習慣をつけて下さい。
時間の捉え方で不安感は予防できる
過去→現在→未来の時の進み方を当たり前に信じていると、さまざまな不安があなたの脳裏に現れます。
それは、未来をイメージできていないからです。
時間軸を未来→現在→過去にすることで、未来は既知となるので、不安はなくなります。
例えば、たいていの方は、帰宅途中の電車で「不慮の事故合うかもしれない」と不安に思うことはありませんよね?
それは、「今日はパスタを食べよう」「12時には寝よう」など、すでに帰宅している前提の未来を軸にイメージしているからです。
このように時間軸の捉え方で不安感は予防できるものです。
最後に
自然災害や交通事故、家族の病気など不可抗力の不安を完全に消すことは難しいかもしれません。
しかし、何時も「自分にできる対策は精一杯やっている」と思えるあなたの生き方が、不可抗力の不安をゼロに近づけてくれます。
不安感は、感情である限り、対処・予防できるものなのです。